REAL VOICE
目標は研究職公務員。動物の進化的起源を研究する金 東仁さん
【会員紹介】
こんにちは！
エニシア浜松店です！
今回ご紹介する会員様は、金 東仁（ギム ドンイン）さんです。
金さんは韓国籍で、昭和６０年生まれの３３歳。
現在は、K大学の博士課程に在学中です。
浜松市内にある大学付属施設の宿舎で生活しながら日々研究しているそうです。
どんな研究をしているのかというと、
動物遺伝学
なんのことやら。。。という感じになっていると、わざわざPowerPointで丁寧に説明してく
ださいました。
金さんは、「ゲノム地図を用いて様々な動物の進化的起源および育種に関する研究をしてい
るそうです」。
「動物の精巣は食品として価値がとても高いことが知られています。そこですべての
子供がオスになると予想される生物の作出に成功しました。育てたすべての個体がオ
スならば効率いいですよね。様々な動物の性決定遺伝子がオスの精子を企業向けに有償
で分与したりしています。」
「それ以外にも、環境ストレスに対する耐性がつよい近縁種に関する研究も行っているそ
うです。
例えば、水生生物の場合、塩分濃度が激しい変化があっても、死なないで生き残る種があり
ますが、それがどのような仕組みで環境ストレスに対する強い耐性を持っているのかとい
うのを遺伝学的手法を用いてこれらの環境適応の進化的起源を解析したりしています。」
今までの話を簡単に言うと「様々な形質に関わる遺伝子を探索することによって育種と進
化的起源を明らかにする研究」をしているわけです。
面白い研究をしているんですね！
そんなすごい研究をしている金さんに、現在に至るまでの経緯をお伺いいたしました。
「もともと韓国の大学時代に動物の医学分野について勉強していました。
２０歳ごろには徴兵令で、防衛産業という会社に就職して２年半ほど兵役を終えました。」
「その後来日し、福岡県にあるK大学院を卒業後に現在はT大学院に入りました。」
「なぜ日本で勉強しているのかというと、母国の韓国と海域が近いのと、食文化が似
ているからです。また、ヨーロッパやアメリカでも動物遺伝学がかなり進んでいるんですが、
その地域で注目されている種と韓国が注目する種が異なるので母国に帰った時に実勢
にその技術と知識が直接に役に立たなくなる恐れがあります。」
「あとは学費が高いです。日本は韓国とあまり変わりませんが、アメリカなどの大学はすご
く高い問題があります。」
言語が違う海外で勉強することはすごく大変ですよね。
なぜそこまでして日本で、遺伝学を学んでいるのか伺いました。
「遺伝学的な方法を使った研究は直接産業に関連する場合が多いです。
近年の地球温暖化や環境汚染で資源が減ってきています。なので育種は将来重要な産業
として需要が高まってきます。」
「育種の現場では、大量の個体を狭いスペースの中で飼育しているため、ストレスで病気に
かかってしまう場合が多々あります。
そういった場合でも、病気に強い遺伝子を持つ個体を作出できれば生存率が上がったり、成長
スピードが速い遺伝子を持つ個体を作出できればより効率よく育てることが可能になるの
です。」
「まあ、一言でいうとお金になる研究だからです。（笑）」
賢い！！
人類のためになり、かつお金になる研究！！
素晴らしいですね！！
最後に将来のビジョンを伺いました。
「将来は母国に戻って、国立研究所の研究職公務員という職業に就くのが目標です。」
「受かるかわからないですけど。（笑）」
是非頑張って欲しいですね！そして日本、韓国、いや、世界の未来のために研究していって欲しいです！！
それではまた！！
